私のヘルニア闘病日記

なった者にしかわからない 椎間板ヘルニア 坐骨神経痛

2回目の入院②【坐骨神経痛 編】

この入院はここからが苦痛の7日間だった。

 

朝がた、6時ごろだったろうか。

まどろみの中、布団の中で腰を少し浮かせてずらそうとすると、

・・・ヤバい!くる!!!

その瞬間、ナースコールにしがみついて押せた。

「ぁあぁあゔーーーイッ・・・たーーーい痛い痛い痛い!!!」

あいつがまたやって来たのだ。

 

恐怖の坐骨神経痛。激痛だ。最大級クラス。

 

腎盂腎炎のほぼ治りかけ患者と思ってる内科の看護師は困っただろう。

「痛い?どこが?腰?どんな風に?」

坐骨神経痛が!ヘルニアの!腰っていうより左脚全部!!!もう全然かみ合わない。

ロキソニン飲んどく?」みたいなホンワリした感じで言われるので、そんなんじゃ全然効かない痛みなの!と唸りながらアピール。

 

しばらくウァ〜ッと悶絶してる間に看護師さんが相談しに行ってる時間もうらめしい。アイツどこ行った?!鬼の私。

 

この時間はまた微妙なのだ。先生も基本的にはいない。

 

暗闇で仕方なく座薬を入れてもらう。座薬は効き目が早く強い。

しかし入れてもらうのがひと苦労。なにしろ左脚は今の形から1ミリ曲げても伸ばしてもムリ〜〜って絶叫なのだ。涙とヨダレと叫び。

 

治る気配は無く、個室とはいえ大声でうなり続ける私。私だって大人だからしたくてしているわけではないが、それくらいの痛みなのだ。

 

明るくなり、内科の先生に確認をとってくれたそうで、新たな処置が施される。

 

総合病院なのだから、サッと内科から整形外科に運び込んで「コイツうるさいんですわ」と引き継いでくれればいいだけだとおもうのだが、それは出来ないそうだ。何でよ?!

あくまで内科で入院しているので、内科で出来る範囲でなんとかするそうな。バカな。

 

で、それは看護師さんによる、痛み止めの筋肉注射。

これが内科で今やってあげられる最大級のようだ。これがまた、ここのところ注射に慣れてた私でも記憶に残る痛さであった。

左の肩らへんに、ブスーッとね。長く太くズシーンとくる!もともとの叫びついでに痛い痛い痛い痛い!と叫び続け、

しばらくしたら、声が小さくなり、やがて麻酔銃を撃たれた大型動物のようにドサッ・・・と寝た。

効き目は3時間くらいだったろうか?

ドライな事実が告げられて大型動物は起きる。

今日は10時から泌尿器科MRIを撮るというので、予約してあったのはもちろん覚えていたが、私がそんな状態でも、ベッドごと連れて行くそうだ。

ちょっと注射の効果が残ってるうちに。

鬼なん?!

 

ベッドがグルグル回り、あ"ぁ〜ウゥ〜と唸るボサボサの私が、病院中を駆け巡る。

外来の一般客も、ああはなりたくないといった視線でジロジロ見る。(ようにみえる)

 

で、撮影の部屋に着いたら、ヒートテックみたいなキャミなどが邪魔だとかで、カチコチの身体からパジャマを脱がされ、撮影着にお着替え。

またもや痛くてウェ〜ン!

(この後しばらくこの服のまま入院してた)

 

技師の男性陣にベッドから台にシートでスライドで移されるが、涙やらでドロドロの自分を王子様抱っこのような感じで抱えられるのが恥ずかしかった。

 

さらに骨盤周りを撮影するので、痛くても上向きでじっとしててと言われる。

イヤ無茶でっせ!

ギャ〜。

叫ぶ。

ひざ下に三角クッションみたいの入れてくれたりして、何とか強引に。我慢だ我慢。

 

確かにほんのり注射の効果が残ってるのか、MRIはうるさいが少しの間眠れた。

終わり、また内科の個室に戻される。

 

その後どうしたか、ロキソニンなんかを飲んだんだか忘れた。持ち込んでる痛み止めをフルに使うしかない。しかしせいぜい2時間足らず。

痛みは続く。

 

すると今度は内科の優しい先生が見るにみかねてかけあってくれたようで、(というか相当スタッフが手をやいていた)整形外科の外来に行けることになったからね!と言われる。

ようやく!ようやく整形外科へ!!!

 

またもやベッドごとぐるぐる病院内連れ回し、外来患者をおののかせ、グァ〜〜と泣き叫びながら整形外科外来へ到着。

看護師さん達も黙らせたいようで、

「ゆっくり息してね〜痛みが余計強くなっちゃうよ〜」とたしなめられるが、カラカラの喉を振り絞って泣く。

そして背中の後ろで整形の先生のごく軽〜い問診が。いつから?とか何度足が上がるか?レベルのやつ。イライラする口調。

そして、耳を疑った。

「うーんちゃんと画像見ないとわからないから撮って、いったん内科の〇〇先生にお返しして」

 

えっ?終わり?

ブロック注射とかは?

絶望感たるや、ものすごかった。

画像もう撮ったし!

何で何もしてくれんの?!

というニュアンスを泣き叫んでいたが記憶はない。

看護師ーズが、同時にベッドをガラガラと素早く移動し、瞬く間に内科の個室に戻されたからだ・・・無念だ。

 

画像ならかかりつけのO整形外科でもとっている。しかしこれが医療の世界のおかしなところで、お取り寄せみたいなものはない。

救急でここに来てるから、ここで撮り直さないといけないのだ!ヒドいシステム。

 

しかもお忙しい総合病院様がすぐに撮らせて下さるわけもなく、しばらくグッタリしたりうめいたりを繰り返していた。

ようやく撮影に呼ばれ、本日3度目のベッドごと病院内グルグル巡回である。

 

撮影の部屋も2度目。

来ましたよ、絶叫の女が。

朝より2割増しで泣いてますよ!

 

今度は背中〜腰のレントゲン&MRI

 

レントゲンでは「ム〜リ〜!」という叫びと動かせない身体で、男性陣も苦労した。

「すぐ終わるから!吸ってー!止めて!はい終わったよー」と必死。

 

MRIは朝より痛みがまずかった。それを見て

「動いちゃうと撮影出来ないからね〜」と釘を刺される。

「どうしても無理だったら、これ押してください」とボタンを渡された。

筒の中で、かなり押そうかと思ったが、またやり直すことを想像して、力を振り絞ってジッとしていた。今までで1番辛かったMRIだ。

 

後日S病院にこの画像を持っていったら「ちょっとボヤッとしててわかりにくい」とM先生は言っていたが・・・このせいか。

 

すべて終わり、また内科の個室に戻ってきた。

その頃には夫も駆けつけてくれていた。

内科の先生と、看護師さんと、4人で暗〜いやりきれない気持ちで話し合っていた。

 

結局、今は腎盂腎炎で入院してきて微熱だが熱もあり、そういうリスクのある処置は出来ないと整形外科は言っている。

内科としても何とか痛み止めでおさめて退院してもらうしかない。

画像見ての所見は、近々整形外科の外来に呼ぶからとのこと。

つまり・・・今、誰も何もしてくれない。

 

いつも元気に優しく励ましてくれる夫も、この晩ばかりは静かに行き詰まった表情だったのを覚えてる。

先が見えない。

 

という感じで、

“ヘルニアに悩む患者が”

“内科にて"

“痛み止め薬を自分で飲むだけで"

退院出来るコンディションになるのを待っている日々

があと1週間強続くのだった。

うそやろ。